現代のフェミニズムの問題点は国家による規制を求めている点

フェミニストの主張は色々あります。
例えば
「企業で女性にパンプスを強いるのを禁止にしろ!」や
「アニメの巨乳はけしからん!規制しろ!」や
「売春はけしからん!規制しろ!」などです
全く異なった主張に見えますがそれらの主張を抽象化すると国家による規制という共通項を見出すことができます。
もちろん例外はありますし昔のフェミニズムではむしろ国家による規制を廃する方向性が強かったのです。
例えば
「男にしか選挙権がないのはおかしい!女性にも選挙権を与えて!」という主張はその典型でしょう。
何故フェミニズムの本質が規制撤廃から規制強化に移ってしまったのかというと、現代では国家による男女平等は既に殆どが実現されているからです。
例えば現代では男女で選挙権の差別はありません。

 

国家や法による男女差別はないにしても、企業では制服が強制させるじゃないかとか
売春は性的搾取だとか色々言い分があるのでしょうがどちらも見当違いです
売春は取引なのであって搾取ではありません
売る側も買う側も得をしているWin-Winの関係なのです。
経済学の大原理の一つに
交易(取引)は全ての人をより豊かにする
というものがあります。
言い換えると自由市場においては買う側も売る側も得をしないと取引が発生しないということです。
わかりやすい例で例えると魚を欲しがっている米農家と米を欲しがっている漁師がいます。
その二人で魚1匹と米1合を交換したとします。米農家からしたら魚1匹の価値は米1合の価値より大きいし
漁師からしたら米1合の価値は魚1匹の価値よりも大きいのです。つまりふたりとも得をしているのです。

 

企業と労働者間でも自由な取引でかつどちらも得をしています。
企業からしたら労働者を雇うことで得をすると思ったから雇いますし
労働者からしても働いて得られる給料が得だと思うからこそ働くのです。
ですので企業による規則にあれこれ言うのは筋違いです。その規則が嫌なのなら
その企業に就職しなければよいのです。駄目な企業は勝手に淘汰されていくので
わざわざ国が口を挟む必要性はありません。

 

はっきりいってフェミニストの方が靴を企業に強制されるのが嫌だとか
売春がけしからんと思っているからといってそれを規制するよう国を動かそうとするのは
行き過ぎたパターナリズムです。独善的なのです。
靴を企業に強制されるのが嫌ならその企業に就職しなければよいだけですし、
多くの女性が本当にそう思っているのならばそうした企業は勝手に淘汰されていくだけです。
国家が独善的な価値観に基づいて規制をしてもろくなことにならないことが多いのです。

 

国による規制を強化するということは国の権限を大きくすることとなります
そして日本は権限の面では大きな政府です。
権限の面で大きな政府の国で成功している国はあまりありません。
権限を極小する、つまり規制緩和をすることこそが成長政策としていちばん大切なことなのです。